" なぜ " が降り止まない

 

 

 

 

始まりました

 

連日 たくさんの方に足を運んでいただき、ありがとうございます

 

 

 

初日から2日間ギャラリーで立たせていただきました

 

 

はじめましての方が多かった印象と、

 

皆さん ジュエリーの扱いに慣れていらっしゃり

 

素材や加工方法など、とても知識豊富で目も鍛えられている と

 

お話していてすぐに感じ取れました

 

 

 

私は、ジュエリー職人、ブランドでもなければ、工芸家でもなく

 

何に分類されるか未だよくわからないでいますが、

 

総合的に捉えて、恐らく作家という肩書きが一番しっくりくるのだろうと思います

 

 

 

ジュエリーショップでのお披露目は初めての機会です

 

 

不安は絶えず、でも どこかわからないなりの自信があり

 

最終日まで、等身大の必死さで駆け抜けていきたいです

 

 

それなので、ジュエリーの知識、ファッション関連の情報、流行については

 

お客様の方がよくご存知でいて

 

それも新鮮ですし、とても刺激的で、

 

どんどん私に無いものが入ってきて面白みのある日々を過ごしています

 

 

 

 

まず、本展のタイトルについて綴りましょうか

 

 

「 パラダイム ラプソディ 」という言葉が私の中に生まれたのは、去年暮れのこと

 

 

fuligo・窪田さんからお話をいただいたのは、

 

ちょうど一年ほど前になります

 

 

 

じわじわと実感が肌に伝わり、世界観の作り込みを始めたのは

 

人生展を終えて間も無くでした

 

 

「 やっちゃいましょう 」

 

そんな窪田さんの悪ふざけにも似た攻めのノリに、

 

私はとても駆り立てられるものを感じて

 

やってやりたい、と強く心が響き、野心にボッと火が付きました

 

 

 

他でやったことの無いこと、うちだからできること

 

 

そんな窪田さんの次から次に出てくる言葉は、私の背中をどんどん押してくれる

 

 

fuligoさんだからできることは何か

 

ひたすら自分に問い続けた末、メッセージに辿り着きました

 

 

 

直接的でなくていいから、隠喩的作品を並べたい

 

 

 

 

"  パラダイム "

 

...ある時代や分野において、支配的規範となる「物の見方や捉え方」のこと

 

わかりやすく砕くと、時代性と呼ばれるような概念

 

例えば現代人という括りもそうですし、

 

社会的なシーンでは企業理念も該当します

 

 

 

 

本展で最も掲げているテーマは時代性であり、中でもジェンダーに重きを置いています

 

 

 

 

 

ジュエリーと耳にすると、女性像と煌びやかな宝石を彷彿とさせないでしょうか

 

 TV、雑誌でよく見かけそうな、女優やモデルが身につけているようなイメージです

 

 

 

私には、いつだって " なぜ " が降り止みません

 

 

 

街で色々なお店を巡っても、ジュエリーは圧倒的に女性をターゲットにしたものばかり

 

やっとインディアンジュエリーが若い世代やユニセックスとして

 

受け入れられてきた気がしていて

 

様々なお店で見かけるようになり良い傾向だと感じています

 

 

...これは個人的な感想なので、、見方はそれぞれ

 

 

 

 

少し前にクロムハーツで片耳用のピアスを購入しました

 

 

その空間は、圧倒的な男性の色気が溢れていて

 

客層もスタッフの方も男性が多く、もちろん女性もいるのですが

 

自身に誇りを持ち、胸を張り、心がハツラツとした殿方の姿に見とれ

 

とても美しく思いました

 

 

 

 

 

 

ジュエリーを制作し始めたのは10年以上前になり

 

その当初から、男女の区分は必要ないと考えています

 

 

サイズについては、身体の大きさによりどうしても幅があるものなので、

 

すんなり解決できるものではありませんが

 

可能な限り 男女どちらでも付けられそうなものを、というのが目標になっていきました

 

 

今年に入り、それはジェンダーレスという一つの答えに辿り着き

 

今後も掲げていくのはそれだと、やっと自分らしいキーワードを見つけられました

 

 

 

 

...とはいえ、私は女という性の身体で生まれ、心も同じくで

 

女として魅了される楽しみを持っていたいものです

 

 

全部が全部 ジェンダーレスというと嘘になります

 

女目線の作品も交えつつ

 

どちらでもあり、どちらでもないものを生み出し続けていきたいです

 

 

 

 

そんな私自身の一つ一つの 考えもまた

 

現代に生まれ落ち、尚生き続けるからこそ

 

 

パラダイムを批判することも、また パラダイムの内にあるものなのです

 

 

 

 

 

ちなみに " ラプソディ " は、

 

ミュージシャン・キリンジの牡牛座ラプソディという曲を捩っています

 

 

旬な、ミュージシャン映画から引っ張ってきたものではありません...

 

つい最近ラプソディ仲間と気付きハッとしたので、補足を...